急性緑内障で神経障害が起こるのにグルタミン酸が関与

[急性緑内障、仕組みの一端解明 秋田大研究グループ] (秋田魁新報 2010年8月16日) 急性緑内障で神経障害が起こるメカニズムに「グルタミン酸」が関与している ことを、秋田大大学院医学系研究科眼科学講座の石川誠講師(51)と吉冨健志 教授(54)らの研究グループが解明した。 研究論文は今月、米国の眼科専門誌「IOVS」(電子版)に掲載された。 吉冨教授は「研究成果が、今後の治療法確立につながることを期待したい」と 話している。 緑内障は眼圧が上がり、視神経が圧迫されて次第に視野が狭まり、放って おくと失明に至る病気。 国内では40歳以上の5%が発症しているとされ、急性型と慢性型がある。 石川講師によると、急性緑内障では視神経が腫れ上がり、その後に神経細胞が 死滅していくことは判明しているものの、そのメカニズムについては解明 されていなかった。 研究グループは、神経細胞の情報伝達に不可欠な「グルタミン酸」が神経を 過剰反応させることで細胞を死滅させる毒性を持つことに着目。 緑内障においても、グルタミン酸が何らかの原因で、視神経を過剰反応させ、 死滅へ誘導しているのではないかと考えた。 実験ではラットの眼球標本を採取し、段階的に眼球に圧力を加えた。 眼圧が上がるごとに視神経は腫れ上がったが、グルタミン酸の毒性をブロック する薬物を与えたところ腫れは治まった。 この結果から、グルタミン酸が緑内障に関与していると結論付けた。 グルタミン酸は通常、グルタミン合成酵素によって毒性が分解されること から、研究グループは、毒性を持ち続ける原因についても調査。 酵素の働きと眼圧の関係を調べた結果、眼圧が上がると酵素の働きが落ちる ことも突き止めた。 http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20100816iNo tags for this post.
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