天気とからだ(3)気温低下で関節痛む

[天気とからだ(3)気温低下で関節痛む]

(読売新聞  2009年9月24日)


記者(35)は、天気が悪い日など、学生時代にスポーツで痛めたひざや足首が
痛くなることがある。
痛みと気象にはどんな関係があるのだろうか。


富士通病院(川崎市)顧問で内科医の行山康さんは、「『気圧が下がると
痛みが出る』など、気象と痛みに関する研究は数多くあるが、その関係は
はっきり分かってはいない」と話す。

ただ、行山さんの研究グループが、関節痛のある患者65人に症状を4段階で
記録してもらい、気温や湿度、風速などの気象条件との関係を調べてみた
ところ、気温が低くて湿度が高い時に痛みが出るという人が多かった。

行山さんは、「痛みの制御にかかわる自律神経は体温の調整も行っている。
気温や湿度が変化すると、それに対応するため、気象条件によっては、痛みを
うまく抑えられないことがあるのではないか」と推測する。


一方、聖路加国際病院(東京都中央区)整形外科医長の黒田栄史さんも、
「気温が下がるなど、天気が悪くなると、肩や腰などの痛みを訴えてやって
くる患者が増える。冷えると血管が収縮し、血流が悪くなるのが原因では
ないか」と話す。

肩や腰の血の巡りが悪くなると、筋肉が収縮して凝ったりはったりし、痛みと
して感じるようになるというのだ。

そこで、黒田さんは、血管の伸縮性を高めて血行をよくする「血管エクサ
サイズ」を勧める。
浴室で、40度前後の湯をはった浴槽に3分間つかり、その後、痛みのある
部分にシャワーなどで冷水を当て、30秒間冷やす。これを3回繰り返す。

黒田さんは「朝起きて痛みがある時は、シャワーで温めるだけでもいい。
また、サポーターをするなど、常時、冷やさないようにすることも大切」と
アドバイスしている。




http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/plus/20090924-OYT8T00243.htm





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