子どものいびき

[子どものいびき]

(あなたの健康百科)


<「気道の悲鳴」ととらえて><習慣性なら多くは病気が原因>
子どものいびきは、放置していると原因疾患を見逃すばかりか、発育に大きく
影響する。
「いびきは、気道の悲鳴と考えて」と、帝京大学医学部付属溝口病院
(神奈川県)耳鼻咽喉科の石塚洋一教授は注意を喚起している。



<多い扁桃肥大>
子どもの気道は成人に比べて狭い上、喉頭と扁桃とが近いので、口からは
空気がうまく入りにくい。
このため、鼻が詰まったときなどには、子どもは成人よりもいびきをかき
やすいが、それが毎日のように続く場合は要注意。

「習慣性のいびきの場合は、急性鼻炎やアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、
扁桃肥大などの病気が原因になっているケースがほとんどです」

中でも扁桃肥大は、赤ちゃんから学童期の子供の10人に1人はかかっていると
みられるほど多い。
この病気があると、食べ物が食べにくくなるので、よく水を飲むようになる。
その結果、食が細くなったり、偏食になったりする。

「もちろん睡眠中は、いびきによって空気の取り込み量が減り、低酸素状態に
なります。加えて、熟睡できないので、成長ホルモンの分泌も悪くなります」



<心臓に負担も>
発育盛りの子どもが睡眠も栄養も十分でなければ、低身長、低体重、虚弱
体質、運動能力の低下を招く。
「問題は、それだけではありません。いびきがひどくなると、心臓に負担が
掛かり、呼吸困難から、突然死に至る危険性が増します」
特に、いびきが大きい、いびきといびきの間に呼吸が止まる、といった
ケースは注意が必要だ。

一方、いびきは精神面にも大きく影響する。
常に活気がなく、他の子どもと遊べないなど、積極性に欠けるようになり、
学力の低下にもつながる。
このように、いびきは心身両面で子供の発育に大きく影響する。
「睡眠中の子どもを観察できるのは、両親以外にはありません。子どもが
習慣的にいびきをかく場合は、軽視しないで、耳鼻咽喉科を受診して
ください」と石塚教授はアドバイスしている。




http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/200404271.html




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