聴覚(ビジュアル生理学)

[聴覚・可聴域] (ビジュアル生理学) <聴覚器の構造> ヒトは約20〜20000Hz、犬やこうもりは数万ヘルツの音(超音波)を聞く ことができます。 音を感じるのが聴覚器です。 聴覚器は外耳、中耳、内耳に区分できます。 外耳は耳介と外耳道、中耳は鼓室、内耳には蝸牛と前庭器官からなります。 外耳から入った音は鼓膜を振動させます。 この振動はツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨へと伝えられますが、これら3つの 耳骨の構造と鼓膜、アブミ骨の面積比で音圧が約22倍に増幅されます。 この音圧の増幅によって アブミ骨に伝達された音は蝸牛の中のリンパ液中を 伝達し、音の受容器に伝えられます。 脊椎動物の蝸牛はまっすぐなものが多いですが、ほ乳類の蝸牛はかたつむりの からのように約2.5周回っています。 <蝸牛の構造> 蝸牛の断面図をみると、3つに分かれており、それそれがリンパ液で満た されています。 1番上が前庭階、その下が蝸牛管、1番下が鼓室階です。 あぶみ骨に伝わった音は前庭窓を振動させ、振動は前庭階から鼓室階へ伝わり ます。 その際に基底膜を振動させ、この振動は聴覚の受容器である基底膜上の 有毛細胞を興奮させます。 有毛細胞は外側に3〜4列(外有毛細胞)、内側に1列(内有毛細胞)並んで いますが、90〜95%の蝸牛神経終末は内有毛細胞と連絡しています。 聴覚にとって内有毛細胞は非常に重要であり、外有毛細胞は異なった音程の 音に対する感受性を調節する働きを持つと考えられています。 音刺激による基底膜の振動は最高1秒間に20000回(ヒトの聞きとれる 最高音)に達します。 音程を判別できるのは音の周波数によって基底膜の振動する部位が違う からだと考えられています(聴覚の場所説)。 前庭窓(アブミ骨)に近いところの方が高い音に対して振幅が大きく、 アブミ骨から遠い場所では低音に対して振幅が最大になります。 図・詳細は、 http://bunseiri.michikusa.jp/cyokaku.htm            No tags for this post.
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