女性被験者は、2時間で4杯飲むことを「ほろ酔い」と表現する

[「酩酊」の意味合いは男女で大きく異なる]]

(HealthDay News 2008年12月15日)

男性の言う「泥酔」状態は、女性の言う「ほろ酔い」状態や研究者らが考える
「酔った(drunk)」状態と同じかどうかわからないことが、新しい研究に
よって示された。

米ミズーリ大学心理科学部のAsh Levitt氏らによる今回の研究の結果、飲酒を
する人が酔った状態(酩酊)の説明に用いる言葉は、研究者らが用いる言葉と
まったく異なり、解釈や理解に限界が生じることが判明。
同氏は「人は酔いに関連するさまざまな俗語を作り、飲酒中に経験する
主観的な状態を表すが、研究者は酔いを説明する言葉をほとんど無視して
きた」と説明している。

Levitt氏らは、酔いを示す特定の類義語に対する人々の理解や親しみ度を
調べるため、ウェブベースで2つの調査を実施。

その結果、言葉の差は特に男女間で顕著であった。

酔いに関する言葉は中等度または重度の酔った状態を表し、「酔った」は
中等度と重度の間を示していた。

男性のほうが「泥酔」など重度の酔いを示す言葉を用い、語調も強く、女性は
「ほろ酔い」など穏やかで、比較的婉曲的な言葉を用いる傾向が認められた。

また、17~24歳の女性被験者222人は、2時間で平均4杯飲むことを表すのに
「ほろ酔い」という言葉を好んで使用した。

Levitt氏は「これは女性では飲み過ぎの基準にあたるが、男性では
あてはまらない。医師が、男女間で使用する言葉が異なることを理解する
ことにより、重度のアルコール摂取治療の改善につながる可能性がある」と
述べている。

研究結果は、医学誌「Alcoholism: Clinical and Experimental Research
(アルコール中毒症:臨床と実験的研究)」3月号に掲載予定。
(オンライン版は12月16日掲載)

http://www.healthdayjapan.com/

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