血中ナトリウム濃度が高くても血圧は上昇しない

[血中ナトリウム濃度が高くても血圧は上昇しない]

(HealthDay News  2008年10月24日)


血中ナトリウム濃度の上昇は、将来の高血圧症リスクと関連しないことが、
フラミンガム子孫研究の参加者約2,200人(平均年齢42歳、女性54%)を
対象とした米国の研究によって明らかにされた。


米レイヒLaheyクリニック・メディカルセンター(マサチューセッツ州)の
Rodrigo M. Lago博士らは、研究開始時に、被験者の血圧値を至適、正常、
正常高値に分類した(※JNC VI診断基準)。
高血圧の被験者はいなかった。

血中ナトリウム濃度は年齢とともに上昇し、濃度が高いほど糖尿病発症率や
クレアチニン値が高く、腎機能低下が示唆されたが、血中ナトリウム濃度と
血圧、ナトリウムと性別または体重との関連は認められなかった。

4年間の試験期間中、高血圧症を発症した15%を含め、37%の被験者では、
「正常」から「正常高値」になるなど、血圧値分類が1段階以上上昇した。
しかし、血圧上昇のリスクと血中ナトリウム濃度との関連性は認められず、
ナトリウム濃度が最も高い被験者のほうが、高血圧発症のリスクが低かった。


Lago氏らは「今回の知見は、数多くの異なる因子によって、個人間で血圧の
差が生じていることを示唆するものである。ただし、食事中の塩分量には
やはり注意する必要がある」と述べている。


研究結果は、医学誌「Journal of Hypertension(高血圧)」11月号に掲載
された。




http://www.healthdayjapan.com/





No tags for this post.
カテゴリー: え栄養医学, け血管,  血圧 パーマリンク