妊娠と歯の喪失との関連性がデータで明らかに

[妊娠と歯の喪失との関連性がデータで明らかに] (HealthDay News  2008年6月3日) 「子どもを産むたびに歯を1本失う」という古くからの言い伝えはある点では 事実のようだ。 女性が子どもを多く産めば産むほど、歯を多く失う傾向が高まることが米国の 研究で明らかになった。 米ニューヨーク大学疫学助教授のStefanie Russell博士は、第3回米国民健康 栄養調査(NHANES III)で1回以上の妊娠を報告した18~64歳の女性 2,635人のデータを検討。 その結果、大規模で不均質なサンプルにおいて妊娠と歯の喪失との関連性が、 すべての社会経済的レベルの女性に認められることが明らかになった。 同氏は、妊娠および出産に伴う、下記のような生物学的および行動上の特定な 変化が、歯を失う原因ではないかと考えている。 ・妊娠は女性の歯肉炎(歯茎の炎症)の発生傾向を高める。 妊娠を繰り返すほど、歯肉炎発生の頻度が高くなり、 歯を失う原因となる。 ・子どもを産むことによる経済的懸念から、歯科治療の タイミングが遅れる。 ・子どもの世話のために、自分の歯科衛生に費やす時間が減少する。 Russell氏は「妊娠と歯の喪失との特異的な理由に関してはさらなる研究が必要 だが、複数の子どもを持つ女性は、口腔衛生に特に気を配るべきだろう。社会 全体としては、子どもがいる女性は歯科治療を受けるのが大変だという理解を 深めることが重要。歯科医に行く時間を与えるなど、簡単なことで構わない ので、彼女らをサポートすべきである」と述べている。 研究結果は、米医学誌「American Journal of Public Health(公衆衛生)」 オンライン版に5月29日掲載された。
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