米国で清涼飲料などによる酸蝕歯が増大

[米国で清涼飲料などによる酸蝕歯(さんしょくし)が増大]

(HealthDayNews  2008年3月12日)


米国で酸蝕歯(歯を保護するエナメル質の減少)が増大しているとの研究
結果が、歯科専門紙「Dental Tribune」最新号に掲載された。

研究を行った米テキサス大学衛生科学センター准教授Bennett T. Amaechi
氏によると、今回の研究は、酸蝕歯(dental erosion)の米国での有病率の
高さを裏付けるとともに、酸蝕歯の有病率、原因、予防および治療に関する
認識をもたらした点で重要だという。

同大学のほか、米インディアナ大学および米カリフォルニア大学
サンフランシスコ校(UCSF)で実施された今回の研究では、10〜14歳の児童
900人を対象に調査した結果、30%に酸蝕歯が認められた。

酸蝕歯は、
  ・清涼飲料
  ・スポーツ飲料
  ・一部の果汁
  ・ハーブティー
などのごくありふれた製品に含まれる酸が原因となって生じる。

このような飲料を過剰に摂取すると歯のエナメル質が容易にはがれ、歯が
もろくなったり、痛みを感じやすくなったりする。

これら飲料に含まれる酸は極めて侵蝕性が高く、むし歯の原因菌さえ生きる
ことができないほどだという。


また、アスピリンのような一部の薬剤の定期的な使用も酸蝕歯の原因となる
ほか、胃酸逆流症(逆流性食道炎)、嘔吐を繰り返す摂食障害(過食症など)
も、胃酸による酸蝕歯を引き起こすことがある。


Amaechi氏は「手遅れになる前に、歯科医が酸蝕歯の存在およびその原因を
突き止めることが重要。酸蝕歯によってエナメル質がなめらかになり光沢が
あるように見えることと、初期の段階では痛みも過敏性もないことから、
深刻な状態になるまで気付かない患者が多い」と述べている。



http://www.healthdayjapan.com/




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