頭痛から帯状疱疹

[本当は怖い夏の疲れ 〜悪魔の目覚め〜] 最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学 K・Mさん(女性)/50歳  自営業 夫が早期退職したのを機に、3年前、夫婦で喫茶店を始めたK・Mさん。 ようやく店も軌道に乗ったこの夏、憧れのヨーロッパ旅行に出かけましたが、 帰国した翌日、額の奥がズキズキするような頭痛に襲われました。 夏風邪かと思ったK・Mさんは、市販の頭痛薬を飲んで対処していましたが、 その後も奇妙な異変が続きました。 <症状> (1)頭痛 (2)再び頭痛 (3)虫刺されのような赤みと発疹 (4)水疱 (5)額が水疱で覆われる <病名>帯状疱疹(たいじょうほうしん) <なぜ、夏の疲れから帯状疱疹に?> 「帯状疱疹」とは、皮膚に水疱が帯状にでき、強い痛みをもたらす病です。 日本人の6人に1人が、生涯に1度はかかるという身近な病気でもあります。 しかし帯状疱疹は、日本人の約9割がかかるといわれる、ある病になって いないと発症しません。 それは、水疱瘡(みずぼうそう)です。 実は、1度水疱瘡にかかると、症状が治まっても、ウイルスの一部が身体の 神経の奥深くに逃げ込み、生き続けているのです。 そしてそのウイルスが再び活動をはじめると、帯状疱疹となるのです。 額に帯状疱疹ができたK・Mさんの場合、ウイルスは耳の近くの、三叉神経に 潜んでいました。 でもなぜ、静かに身を潜めていたウイルスが、突然暴れだしてしまったので しょうか? その最大の原因は、極度の疲れとストレスによる免疫力の低下です。 人は免疫力が低下すると、普段は抑えられるウイルスの活動を抑えきれなく なってしまうのです。 すると、ウイルスが暴走。 事実、夏の疲れが出やすいお盆の季節は、1年のうちで帯状疱疹がもっとも 発症しやすい季節でもあるのです。 では、そんな帯状疱疹から、K・Mさんが身を守る手立てはなかったので しょうか? 彼女の場合、最初のサインは、夏風邪と勘違いしたあの頭痛。 これは、彼女の三叉神経に眠っていたウイルスが再び増殖、神経を攻撃し、 炎症を起こし始めたことが原因。 ところが、この時点で医師に診断を仰いでも、神経の異常は、CTや レントゲンには写らないため、単なる頭痛や神経痛と間違われるケースが 多いのです。 そのため、ウイルスは増え続け、彼女の神経をつたって、ついには皮膚をも 攻撃。 発疹となって現れたのです。 この皮膚症状が現れたときこそが、病を食い止める最大のチャンスでした。 しかし彼女は「蚊に刺された」と思い込み、放っておいてしまいました。 そのため、症状は急速に進み、はっきりと水疱が出来てしまいました。 帯状疱疹が何より恐ろしいのは、進行が極めて早いこと。 そうとは知らない彼女は、そのまま放置し、病をさらに悪化させてしまったの です。 最悪の症状となってから、病院に駆け込んだK・Mさん。 彼女には、恐ろしい後遺症が待っていました。 それが「帯状疱疹後神経痛」。 皮膚症状が消えたあとも絶え間なく痛みが襲い、中には不眠症やうつ病になる 人も少なくない、恐ろしい後遺症です。 とりわけ、K・Mさんのように50歳以上の人は、傷ついた神経の回復に時間が かかるため、数年にわたって苦しみが続いてしまうことが多いのです。 帯状疱疹は、何より、早期発見が第一。 痛みが起きた場所と同じ所に、発疹や水疱が現れたら、一刻も早く病院へ行く ことが大切です。 早期発見すれば、薬でウイルスの活動を抑え、痛みの後遺症も起きにくく なるのです。 http://asahi.co.jp/hospital/              No tags for this post.
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