[ハンセン病]
(Wikipedia)
ハンセン病は、抗酸菌の一種であるらい菌(Mycobacterium leprae)による
皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生に伴って引き
起こされる感染症である。
病名は、1873年にらい菌を発見したノルウェーのアルマウェル・ハンセンの
姓に由来する。
以前は「癩(らい)病」「ハンセン氏病」とも呼ばれていた。
感染はらい菌の経鼻・経気道的による感染経路が主流であるが、伝染力は
非常に低い。
また感染して発症しても適切な治療を行えば治癒が可能であり、重篤な
後遺症を残すことも、自らが感染源になることもない。
2007年の統計では世界のハンセン病新規患者数は年間約25万人であるが、
日本人新規患者数は年間0〜1人と、稀になった。
ハンセン病は見た目により歴史的に差別・偏見の対象となった病気であり、
かつての日本のハンセン病政策においても大きな問題を残したことで有名な
疾患である。
<呼称について>
「癩病」「らい病」は差別用語とされ、公的な場での使用は忌避されている。
但し、後述するように、古文書にみられる「癩病」は現在の1つの独立した
疾患「ハンセン病」以外の病気も含む用語であり、翻訳の過程で「癩病」と
訳す方が正確である場合もあるため、断り書き付きで使用されることがある。