有名タレント相次いでたばこ症で倒れる

[有名タレント相次いでたばこ症で倒れる]

(広島県医師会 禁煙コーナー H15年)

(広島市立安佐市民病院 名誉院長 岩森 茂)


まず、西田敏行氏(55才)の例である。
時代劇によし、現代劇によし、しぶい人気で幅広い人気があり、特に
「釣りバカ日記」では三国連太郎との名コンビで息のあったところを見せて
きた。

3月13日夜、自宅で突然の不調を訴え、東京三鷹の杏林大附属病院に緊急
入院、30分後の検査で3本の冠動脈のうち、左側の1本に梗塞を発見、直ちに
カテーテルによるバルーン法(風船療法)が施され、無事開通したとのこと。

その後症状は安定し、ICU48時間滞在、合併症もなく一般病棟にて食事摂取も
可能、3週間位のリハビリで社会復帰も可能とのことであった。

本人は夫人をはじめ周辺の人々に迷惑をかけたことを陳謝するとともに、
1日40~60本吸っていたたばこも辞めなければならないことを自覚して
禁煙宣言を行ったとのことである。



次の例は吉田拓郎である。
フォーク界のカリスマ的存在であるシンガーソングライターとして有名で、
かつタレントの森下愛子氏の夫君でもある。

自覚症状の有無については定かでないが、3月28日都内の病院を訪れ、
精密検査で肺腫瘍が発見され、4月9日に右肺腫瘍の剔除術が施された。

当初の新聞発表では良性と診断された由、しかし、専門家から見れば
3時間余りの手術時間などから当然悪性と思われた。

案の定、後日、肺癌と発表された。

本人にとっては57才の誕生日、また、手術前日は婦人の誕生日と、夫妻に
とっては忘れ得ない数日間であったようだ。

術後は通常の活動に復帰するまで約3ヶ月が必要とのこと、体力のいる歌手で
あるため、一時的に肺活量の低下は必至で、無理をしないほうがよいと
思われる。

彼は広島商科大(現修道大)の卒業生でもあることから、特に親近感を抱いて
いるが、惜しむらくは愛酒家であり、愛煙家であった。



ここに挙げた2名は共に現在の芸能界では得がたい人材であるが、残念ながら
Heavy Smoker であった。
入院を機に当然禁煙に踏み切ってくれるものと思われるが、未だ復帰の声明を
聞いていない。



この記事をかいたあと、今度は小椋佳氏が胃癌の手術をしたニュースが
とび込んだ。
この人も Heavy Smokerであるが、術後の憔悴した顔はsmoker’s face
そのものであったが、たばこをやめるという発言は聞かれなかった。




http://www.hiroshima.med.or.jp/kenmin/kinen/012241.html





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